魚雷バットは打者有利?ヤンキースの過去事例やデメリット他で調査!

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2025年4月、日本のプロ野球でも使用可能となった魚雷バット(トルピードバット)

特徴は、従来のバットと比べ、芯の部分が手元寄りにあり、芯の位置を少し下げた形状になっていること。

ニューヨーク・ヤンキースの選手が試合で魚雷バットを使用し、ホームランを量産。

それが世界的なブームを巻き起こす火付け役となり、日本のプロ野球にも入ってきました。

近年の日本のプロ野球は、投手有利な「投高打低」の力関係となっており、魚雷バットの使用可能によって、その風潮がどのように変わっていくのかが注目を集めています。

この記事では、魚雷バットの使用可能によって打者が有利になるのかどうかデメリットも含めてまとめました。

魚雷バット使用可能のプロ野球では打者の方が有利なのか…?

結論から言うと、魚雷バット導入で今後の野球界がどのように変わっていくのかは不明です。

しかしながら、何らかの変化がもたらされるとするならば、打者の打撃成績や打撃内容がこれまでと違ってくるのではないかと予想します。

魚雷バットの導入によって、今後の野球で打者が有利になるのかはまだ分かりません…!

現代の日本のプロ野球を語る上で「投高打低」という力関係が存在し、一般的に投手の方が有利とされているようです。

野球は「確率のスポーツ」や「失敗のスポーツ」と言われることが多く、打者は10回打席に立ったら、ヒットを3回以上打ったら良い打者という評価を受けます。

プロ野球でも、規定打席に到達した上で打率3割以上を記録した打者は超一流と評されます。

そう考えると、確率論の話になりますが、打席に10回立ち、そのうち凡打を7回記録したとしても致し方ないという見方も出来るのかもしれません。

大谷翔平選手やイチロー選手など超一流の日本人メジャーリーガーを擁しても、シーズンの打率が4割を超えたことは一度もありません。

それだけバッティングというものは難しく、奥深いものなのです…!

筆者は、守備側の人間(投手)がボールを持っているという野球ならではの競技特性が野球の面白さが周囲に浸透した最大の要因なのではないかと考えています…!

守備側がボールを持つというスポーツは野球しかありません。

その上で、投手が投げたいタイミングで、投げたい球種を、投げたいコースと高さに投げることができるという点で投手が主導権を握っていますし、有利だと考えます。

そこを打者がどのようにヒットや長打、ホームランにするという技術、予測、対応力が見られるシーンに毎回感動するのです…!

基本的な投手と打者の力関係が分かった上で、魚雷バットを導入したプロ野球の打者の打撃成績や打撃内容はどのように変化していくのかが気になりますよね…!

通常のバットよりも、魚雷バットは芯の部分がやや手元寄りに移動しており、その芯部分の形状が太くなり、バットの先端にかけて細くなっています。

一般的なバットだと芯の部分よりも手元寄りの部分に当たると、打球が詰まりやすく、良い打球が飛ばないとされています。

それが魚雷バットを使用すると、芯の部分が手元寄りのため、詰まっても芯に当たり、ヒットや長打が期待されるのではないかということです…!

これによって、打者が少々真芯を外されても、コンタクト率が上がり、ヒットになる確率が上がるのではないかと予想することが出来ます。

ヤクルトで2000本安打を記録し、NHKでプロ野球解説でお馴染みの宮本慎也さん。

その宮本慎也さんは、魚雷バットの導入で打者の操作性がどのように変わるのかについて、次のように語っています。

私たちの時代は打席で詰まって打つとバカにされたものですが、打ち損じで詰まってしまうことが多いタイプはいます。

こういうタイプは合うと思います。

ヘッドの先の部分が細くなっている分、バットの抜けもよく、操作性も上がるでしょう。

逆方向への打球が弱くなるかもしれませんが、ミート力が上がれば補えるのではないかと思っています。

私の現役時代は芯の部分が大きく、太いバットを使っていました。

魚雷とまではいいませんが、それに近いタイプだったバットです。

それだから「自分には合いそうだな」と予感がします。

ぜひ使ってみて、どう感じるかを試してみたいと思っています。

日刊スポーツより引用

ヤクルトで活躍した宮本慎也さんの言葉はとても重みがあると同時に魚雷バットへの期待や興味をあり、共感できる部分がたくさんありました…!

プロ野球で魚雷バット導入が決まった現時点で、打者の打撃成績や打撃内容がどのように変わるのかは不確定な要素が多いのが正直なところです。

しかし、「投高打低の力関係を覆す一助となるのか」という点で期待が大きいようです。

冒頭で、魚雷バットの導入で打者の打撃成績や打撃内容がこれまでと違ってくるのではないかと言いましたが、筆者は魚雷のバット導入で打者の打率が微増するのではないかと見ています。

宮本慎也さんは「詰まるタイプの打者は魚雷バットに合う」と話していましたが、芯を外されて詰まるタイプの打者にとって、これまでゴロやフライアウトに倒れていた打球が内野の頭上を越えたり、外野の間を破る可能性が出てくるのではないでしょうか…。

これまでは凡打になっていた打球がヒットになれば、自ずと打率が上がるからです。

そういった理由から、筆者は魚雷バット導入後の打者はパフォーマンスは上がり、打率が微増し、打点も増えるのではないかと考えています…!

しかしながら、日本には「トップバランス」というバットを使って試合に臨む選手が一定数いて、日本で主流となっているバットモデルです。

「トップバランス」の形状はヘッド部分に木材が集中しているため、一番重く、遠心力を使って打球を飛ばすという難しい技術が求められます。

イチロー選手もこの「トップバランス」を使い、ヒットを量産しました。

宮本慎也さんは、「トップバランス」を使用してきた選手がいきなり魚雷バットを使用するには時間が掛かり、尚且つ打った時の感触の違いに違和感を覚える選手も出てくるのではないかとそのデメリットを指摘しています。

「トップバランス」を使用してきた選手が魚雷バットを使った際にどのような打撃を見せるのか、この辺りにも関心が集まります…!

大谷翔平は魚雷バットを使わないらしい!その理由を調査!

2023・2024年と2年連続ホームラン王を獲得し、2024年は打点王に輝いた大谷翔平選手。

いま世界の野球界において、人気・知名度ともに最も高いと言っても良いかもしれません…!

その大谷翔平選手は魚雷バット(トルピードバット)の使用について、現時点では否定的な立場を示しています。

大谷翔平選手は魚雷バット(トルピードバット)を使用しない理由を次のように語っています。

(魚雷バットを)いきなり使うってことは、もちろんないとは思います。

最初から可能性を排除するってことはないとは思うんですけど、今のバットに十分満足してます。

良いフィーリングが返ってきてるので、今のところは継続して今のバットを使うんじゃないかなと思ってます。

将来的な意欲を示しながらも、しばらくは従来のバットを使い続けるとした。

東スポWEBより引用

大谷翔平選手らしく控え目で、スマートな受け答えをされていると感じました。

あらゆる可能性を排除することなく、可能性を残しながら、ケース・バイ・ケースで手段を選択していく部分に大谷翔平選手の視野の広さ懐の深さを感じます。

筆者は、大谷翔平選手が現時点で魚雷バットを使用しない選択をしたことについて、冷静な判断だと感じました。

大谷翔平選手の場合、メジャーリーグで既に2度のホームラン王に輝いていますし、打点王も獲得しています。

現在使用しているバットで他の追随を許さないほどの驚異的な成績を残していますので、その商売道具であるバットを変える理由が無いということのようですね…!

しかしながら、大谷翔平選手は魚雷バットの使用を完全に否定したわけでなく、現時点では熱心ではないだけという言い方が適しているかもしれません…!

可能性として、大谷翔平選手の打撃成績が降下してきたり、何か新しい変化を求めたくなった時に魚雷バットの使用を検討するのではないでしょうか。

アスリートは、実績を残していたとしても、常に変化を求める生き物とされています。

大谷翔平選手が残してきた二刀流による投打の成績は非常に輝かしく、現代野球において、唯一無二の存在と言えるのではないでしょうか。

その大谷翔平選手が現状打破を目的にしたり、貪欲に更に上の数字を求めた場合、何らかのアクションを起こす可能性はあります。

その選択肢の一つとして、魚雷バットがツールとして加わってくるのかもしれません…!

大谷翔平選手は二刀流を世界最高峰のメジャーリーグでも継続し、数々の偉業を成し遂げてきました。

それは多くの可能性を排除しない姿勢ながらも、自分に合うものを吟味し、フィットしたものを最優先で選んできたという自負があるのではないでしょうか。

そう考えると、大谷翔平選手は非常に柔軟な考えの持ち主であり、魚雷バットを使用してメジャーリーグの公式戦に出場する可能性は今後あるのかもしれません…!

大谷翔平選手は現時点で魚雷バットを試合で使用しないことを明言していますが、遡ると魚雷バットのブームの火付け役はニューヨーク・ヤンキースの選手たちでした。

2025年3月の開幕カードのブルワーズ戦でヤンキースは1試合9本のホームランを放ち、20得点で圧勝しました。

この試合で魚雷バットの形状に酷似したバットを用いたヤンキースのゴールドシュミットやボルピ、チザムは本塁打を記録しました。

中でもヤンキース・ゴールドシュミットは4月13日終了時点の14試合で53打数19安打で打率3割5分8厘を高い打率をマークしています。

ゴールドシュミットは毎年シーズン150本以上のヒット、30本前後のホームラン、90打点前後を記録する実績のある打者です。

まだ開幕してから間もないということで、魚雷バットの効果を推し量るのは難しいですが、魚雷バットを使ってシーズンを戦う選手を追うことで、魚雷バットの性能打撃成績に与える影響を確認できるかもしれませんね…!

それもまた、野球を楽しむ一つのテーマになり得るのではないでしょうか…!

プロ野球が魚雷バットを導入することへの周囲のリアクションは…?

2025年4月、日本のプロ野球でも魚雷バット(トルピードバット)が使用可能となりました。

それを受け、野球ファンはどのように感じているのでしょうか…!

「投高打低の力関係を変えるきっかけになるか」ということを期待する人やヒットや本塁打の増加によって「試合内容が面白くなったら良い」などのポジティブな意見が多く聞かれました。

もしかしたら、野球ファンの中でも「打者の活躍」や「もっと試合が動くシーン」を期待している方々が潜在的に多かったのかもしれません…!

高校野球では2024年センバツから低反発バットが導入され、投高打低の風潮が顕著になっています。

「打球が飛ばなくなった」という解釈というよりかは「芯の部分が狭くなった」という認識が高校野球の現場サイドから聞こえてきます。

そうなると、打者はどのようにしたらピッチャーの球を弾き返せるかを考え、今後の技術向上が期待されます。

野球界がプロ・アマ問わず、技術の進歩を促す動きを活発化させている中、プロ野球の世界で魚雷バットが使用可能となり、どのような変化がもたらされるのか…。

一人の野球ファンとして、進捗状況を真剣に見つめていきたいと思うと同時に、野球の試合が更に面白くなり、野球人口の増加に繋がれば幸いだという願いが筆者の本音です。

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